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初心者のための株式投資【『本能寺の変』4年後創業の東証最古企業】

投稿日:2019/6/8 更新日:

今回の記事でちょうど100記事目となります。

その節目を機会として、株式投資の基礎について見直してみましょう。

目次

破綻する年金

避けることのできない資産運用

株式投資と聞くと賭け事と同じように考える方も少なくありません。

しかし、個人にとって資産運用を避ける通ることができないのです。

年金の破綻

2019年6月3日に、金融庁は『高齢社会における資産形成・管理』を公表しました。そこでが、もはや年金には頼ることはできず、1つみたてNISAやiDeCoのような制度を使って老後のために資金を蓄えることが必要と書かれていました。

少子化によって労働人口は激減し、財源が先細りになる段階で、もはや年金の維持が困難になったのです。

インフレ

しかも、現在日本はGDPの2倍を上回る国の負債があります。負債を返すには、お札を刷るしかありません。つまり金融緩和です。

ある臨界点を超えるなら、急速にインフレが進行することは明らかです。その場合には、100円のものが、300円になり、1000円となります。言い換えると、通貨価値が急激に悪化していくのです。

インフレで、もっとも脆弱な資産は通貨です。つまり、預金がもっとも危険なのです。

逆に、インフレにもっとも強い資産は、株式です。

株式投資の基本

個人投資家のお手本

まず、お手本となる個人投資家を紹介していきます。そこに重要なことのほとんどが詰まっているのです。

時間がないなら、1人を読んでいただくだけでいいでしょう。

私たちがお手本とする個人投資家 その1『アンネ・シャイバー』

これから私たちが目標とする個人投資家を紹介していきます。 投資家としては、バフェット氏やジョージ・ソロス氏が著名ですね。しかし、彼らは事業として投資会社を設立し、世界有数の富豪となっている人たちです。 ...

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私たちがお手本とする個人投資家 その2 『ロナルド・リード』

もう一人、お手本となる投資家を紹介します。 バーモント州南西部の町ブラトルボロに暮らしていたロナルド・リード氏(1921〜2014年)です。ロナルド・リード氏のことは最近ニュースになったこともあり、ご ...

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私たちがお手本とする個人投資家 その3『ポール・ナーマン』

今回、3人目の私たちがお手本とすべき投資家を紹介したいと思います。今回はポール・ナーマン氏(1930〜2016年)です。 目次 ポール氏の半生 ボール氏は1930年にニュージャージー州のヴァインランド ...

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株式投資と言うと、巨万の富を築いたウォーレン・バフェットやジョージ・ソロスのような著名投資家を思い浮かべます。しかし、彼らの投資方法を、個人投資家がそのまま模倣することは危険です。

私たち個人投資家にとって、名もなき一般投資家の手法がもっとも適切なお手本となるのです。

株式投資の基本

先ほどの3人は、生活を切り詰め、毎月のお給料の出来る限りを定期的に株に投資しています。さらに、買った株は売ることなく持ち続け、配当も再投資しているのです。整理してみましょう。

① 銘柄を分散する。
② 定期的に購入する。
③ 売らずに保有し続ける。
④ 配当も再投資する。

以上の4つとなります。

分散

まず、銘柄を分散することが必要です。

いかに盤石に見える企業も、予想外に崩壊に至ることもあるのです。20年前に世界最強の企業と賞賛されたGE、日本の首都圏への電力供給を支配する東京電力。今、その見る影もありません。

個別企業のリスクを緩和するためには、銘柄を分散することです。金融理論では、10銘柄に分散すればボラティリティのリスクはある程度は低くなります。

現在では、最初から十分に分散されているインデックスファンドも普及しています。市場平均をなぞったファンドであり、日本株なら日経平均、米国株ならダウ平均やS&P500が知られています。

しかも、市場平均を、ほとんどの運用担当者が上回ることはできないのです。米国名門大学院を卒業し有名投資銀行入社したエリート中のエリートです。

株式投資では、インデックスファンドへの投資が基本となります。

バフェットも推奨する『インデックス投資』

株式市場に半永久的に居続けることで、複利という大きな利益を得ることができます。そのためには、少しでもリスクの少ない投資対象を選択することが必要です。その1つが以前説明した『バリュー投資』でした。さらに ...

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猿のダーツに勝てないエリート『金融業界にとって不都合なインデックス投資の真実』

投資の中心となるのは、インデックス運用です。そのインデックス運用とは、平均点をとっていく運用方法でした。その平均点とは市場平均を意味します。 目次 市場平均 まず、市場平均の代表である日経平均とダウ平 ...

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なぜ金融のプロは猿に負けるのか『インデックス投資の勧め』

前回の投稿で、ほとんどの金融エリートの運用するアクティブ運用が、インデックス運用に勝つことができないことを説明しました。それでは、なぜアクティブ運用は、小学生でも事務的に組めるようなインデックス運用に ...

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積立

次に、定期的に購入することです。

3人とも、収入があるたびに株式に投資をしていました。定期的に同じ額を買い付ける投資方法をドルコスト平均法といいます。その手法がいかに優れた投資方法について記事で詳細に記載しました。

89年バブル崩壊直後からの積立で大幅利益『ドルコスト平均法』

  今年に2018年に入ってダウ平均や日経平均が大幅に下落しています。 今年は積立NISAが始まった年です。この機会に積立NISAやiDeCo(イデコ)を始めた方もいらっしゃるかもしれません ...

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バブルの頂点から積立投資をしても、大幅な利益となっているのです。バブルから30年経っても超えられない日本株ですら、ドルコスト平均法で大幅な利益を出しているのです。

30年でダウ平均が10倍以上になっている米国株のインデックスならさらに大きな利益になっていることは明らかです。

複利

そのように分散して、コツコツと積み上げた株式を持ち続けることが重要です。高くなっても、下落しても持ち続けるのです。

複利の効果により長期にわたるほど急激に資産が増えていくからです。

リタイア後に資産を爆発的に増やす投資の魔術『複利』

長期投資の利点として『複利』効果があります。 あのアインシュタインは、『数学の上でもっとも偉大な発見の1つは、複利の発見である』と言っています。 かのロスチャイルドも『世界の七不思議は?』と聞かれたと ...

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バイ&ホールド

資産が増えるに従い、複利の効果は高くなっていきます。さらに、配当も再投資することで、複利の効果はさらに増強していくのです。そのために、バイアンドホールドと配当再投資が極めて有用なのです。

『買った株を永久に保有する』長期投資

長期投資には経済予想は必要ありません。 株式市場が株高の幸福感で浮かれていようとも、暴落後で悲観に打ちのめされていようとも関係ありません。 長期投資家は、以下の3つを淡々と行えばいいのです。 1.優良 ...

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インデックス投資

投資対象について、インデックスファンドを説明しました。あくまでもインデックス投資が基本となります。

その他の手法として、グロース投資とバリュー投資があります。

グロース投資

成長著しい企業への投資です。

最近の10年は、GoogleやAmazonのような起業が急成長し、まさにグロース株優位の時代でした。

しかし、ここまでグロース株が優位であった時期は長くありません。彗星のように現れ、そして消えていく企業が少なくないのです。そのため、グロース投資では、ホームランもあるかわりに、打率は少なくなります。

そもそも、投資は長期投資です。20年、30年と株式市場に居続けることで複利の効果を享受できるのです。しかし、伝説的なグロース投資家であるピーターリンチも10年で燃え尽きて引退しています。個人投資家がグロース投資を続けていくことは簡単ではありません。

バリュー投資

もう一つは、バリュー投資です。企業の価値に比べて割安で放置されている企業への投資です。大ホームランもないかわりに確実性があり、打率も高くなる投資スタイルです。

バリュー投資は、近代投資の父であるグレアムから始まりました。グレアムはバフェットの師匠として知られています。

バフェットを大富豪に導いた『バリュー投資』

  長期投資のメリットである複利を享受するにはマーケットに居続けることが必要です。マーケットに居続けるためにはリスクが少なく永続的の保有できる投資先を選択することが不可欠になってきます。 目 ...

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しかし、グレアムの投資方法は、安くなれば買い、高くなれば売るという手法であり、バイアンドホールドには適しません。

バフェットは、永続性のある企業をホールドするバリュー投資を確立しました。その研究成果が、シーゲル博士による『株式投資の未来』です。その副題には、『永続する会社が本当の利益をもたらす』と書かれています。

『文明発祥からの時に裏打ちされた黄金銘柄』シーゲル博士によるバリュー投資研究

個人投資家は最も脆弱な投資家です。そのために、安全に安全を重ねて投資をしていくことが大切です。その安全性を重視する投資方法の1つがバリュー投資でした。その中でも永続性のある企業に投資することがもっとも ...

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私自身もその手法をメインとしています。

私が株式投資を始めた理由は、永続的な企業の株式を保有することでインフレから資産を守ることです。副題がその目的に合致したのです。

本能寺の変から4年後創業の企業

どうして株式投資が、インフレに強いのか、より詳しく背景を説明していきましょう。

時代とともに社会は変貌していきます。その変貌を乗り切るために、政府は、多くの財政支出を行います。そうして、インフレとなっていくのです。

しかし、インフレになっても社会に必要とされる企業は、存続することができます。インフレを価格に転嫁して利益を出すことができるからです。

株式投資とはそのような企業の所有者となることです。社会で必要とされる企業の所有者となることで資産を守ることができるのです。

東証一部に上場している最古の企業をご存じでしょうか。

松井建設です。

創業は1586年。織田信長が本能寺の変で自害した1582年から4年後です。加賀藩主である前田利長から城建造の命を受けての創業でした。

当時の日本でもっとも流通していた通貨は中国の明銭です。豊臣秀吉が統一通貨に着手するのはその後です。

その後の支配者は、豊臣秀吉の日本統一、徳川家康の江戸幕府、明治維新、敗戦と移り変わっていいきます。

支配者の交代に従い、通貨政策も大きく変貌していきます。

しかし、必要とされる企業は、まさに時空を超えて存続しているのです。シーゲル博士の副題の通り『永続する会社が本当の利益をもたらす』のです。

結論

もはや資産運用を避けることはできない時代となったのです。

まずは、積立NISAや、iDeCoで、『楽天全米インデックスファンド』か『三菱UFJ国際投信のeMAXIS Slim米国株式(S&P500)』の積立を初めていきましょう。

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