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大手金融機関では購入できない理由【楽天全米株式インデックスファンド】

投稿日:2018/8/25 更新日:

今回は、推奨できる投資信託を紹介していきます。

投資信託については、都市銀行や大手証券の窓口で相談してみようと考える方もおられるかもしれません。しかし、窓口で紹介される投資信託は手数料まみれのボッタクリ商品がほとんどです。

投資信託への投資が必要となった背景

推奨できるETF

以前の記事で、インデックス投資のために上場投資信託(ETF)である「VTI」を推奨しました。その記事では、S&P500のインデックスよりもVTIが推奨できることを説明しました。

もちろん、S&P500に準拠したETFであるVOOやIVVが推奨できる金融商品であることはいうまでもありません。そもそも、バフェット氏本人がS&P500へのインデックス投資を推奨しているのです。

ETFではない投資信託の必要性

しかし、前回推奨したVTIも、S&P500インデックスであるVOOやIVVも、上場投資信託(ETF)です。近年導入されたiDeKo(イデコ)や積立NISAでは、ETFには投資をすることはできません。投資信託でしか投資できないのです。

最近まで投資信託は手数料まみれであり、推奨できる金融商品ではありませんでした。しかし、iDeKo(イデコ)や積立NISAが制度化されることにより、以前では考えられなかった優れた投資信託が開発されてきたのでした。

推奨できる投資信託

まず、『楽天全米株式インデックスファンド』(信託報酬0.169%)を推奨していきましょう。推奨する最大の理由は、中身がバンガード社の『VTI』だからです。

次に、『三菱UFJ国際投信のeMAXIS Slim米国株式(S&P500)』(信託報酬0.1728%)を推奨します。それは、S&P500インデックスの投資信託です。

『楽天全米株式インデックスファンド』

販売手数料

今回、『楽天全米株式インデックスファンド』をメインに説明していきましょう。

まず、販売手数料からみてみます。販売手数料は販売時のみにかかる費用です。

『楽天全米株式インデックスファンド』購入手数料はノーロードつまり無料です。

逆に、ETFであるVTIの売買手数料は米国株の売買手数料と同じです。その手数料は約定価格の0.45%で、最低価格が5ドルです。最低手数料が5ドルのために、1回で12万5000円程度の投資をしない限り手数料負けをしてしまいます。

毎月12万5000円も積立できる層は限られているといっていいでしょう。そのことからも、積立投資には、ETFよりも投資信託が有利であることが理解できると思われます。

信託報酬

次に信託報酬をみてみましょう。信託報酬は毎年かかる費用です。

『楽天全米株式インデックスファンド』の信託報酬は運用資産の0.169%です。

逆に、VTIの信託報酬は0.04%です。『楽天全米株式インデックスファンド』には、VTIの信託報酬に0.129%が上乗せされています。仲介業者が介在しているのでやむを得ません。

為替の手間とコスト

次に日本円から米ドルへの両替をみてみましょう。

投資信託である『楽天全米株式インデックスファンド』は、日本円で決済できるので為替の両替の手間やコストはかかりません。

逆にETF購入のためには日本円から米ドルへ両替するための手間やコストがかかります。

ここでも、円で決済できる投資信託は有利です。

投資信託の有利な点

資産運用については若いときからドルコスト平均法による定額の積立投資をすることがもっとも理想的です。

しかし、ETFで毎月手数料負けしない額を積立投資することは簡単ではありません。少額でも手軽に積立投資ができる『楽天全米株式インデックスファンド』は本家であるVTIと遜色のない金融商品にまで到達しているといっていいでしょう。

金融機関が売りたい手数料まみれの投資信託の比較

大手金融機関で売れる投資信託

『楽天全米株式インデックスファンド』だけの紹介では、いかに優れているかを理解できないかもしれません。そのためには、投資対象にふさわしくない投資信託と比較することが有用です。

投資対象にふさわしくない金融商品は、証券会社が販売に力を入れている投資信託です。販売に力を入れるからこそ売れるもの、それは手数料まみれのボッタクリ商品なのです。

2016年にもっとも売れた外国株の投資信託

2016年に大手証券会社もっとも売れた外国株の投資信託を見てみましょう。

その商品とは、『○*▲グローバルインカム株式ファンド』です。販売手数料は約定価格の3.78%です。さらに信託報酬も運用資産の1.788%もかかるのです。

『楽天全米株式インデックスファンド』と『○*▲グローバルインカム株式ファンド』の経費の比較

経費の比較

『○*▲グローバルインカム株式ファンド』と『楽天全米株式インデックスファンド』の経費を比較した表を記載してみましょう。

○*▲グローバルインカム株式ファンド 楽天全米株式インデックスファンド
販売手数料 販売価格の3.78% ノーロード(無料)
信託報酬 運用資産の1.788% 運用資産の0.169%

『○*▲グローバルインカム株式ファンド』に1000万円投資した際の初年度の経費

『楽天全米株式インデックスファンド』と比べてどれぐらい費用に差があるか、具体的に検討してみましょう。

1000万円の販売で、『○*▲グローバルインカム株式ファンド』を購入したとします。

販売手数料は、3.78%です。販売手数料を証券会社に37万8000円支払うことになります。

資産962万2000円となりその額で運用開始となります。

更に、信託報酬が毎年かかかります。

962万2000円の運用資産の1.788%で、17万2041円が初年度の信託報酬となります。

初年度合計55万0041円の手数料を証券会社に支払うことになるのです。

『楽天全米インデックスファンド』に1000万円投資した場合の初年度の経費

『楽天全米インデックスファンド』ではどうでしょうか。

1000万円でそのファンドを買っても手数料はかからないので1000万円での運用の開始となります。

信託報酬は1000万円の運用資産の0.169%で、初年度は1万6900円です。

証券会社への手数料に合計もも初年度は1万6900円となります。

初年度にかかる手数料の比較を表にしてみましょう。コストの違いが一目瞭然です。

○*▲グローバルインカム株式ファンド 楽天全米株式インデックスファンド
販売手数料 37万8000円 0円
初年度の信託報酬の費用 17万2041円 1万6900円
初年度の経費の合計 55万0041円 1万6900円

証券会社のノルマ

証券会社では、従業員に厳しいノルマが課されています。ノルマが達成できないとボーナスカットされるかもしれません。また、転勤を指示されるかもしれません。

そのようなノルマの追われた従業員が、窓口で顧客にどのような投資信託を勧めるでしょうか。

信託報酬の低いインデックスファンドを勧めるでしょうか。あるいは手数料まみれの『○*▲グローバルインカム株式ファンド』を推奨するでしょうか。

手数料の低いインデックスファンドばかりを推奨した場合には、業績不良からボーナスカットは確実です。そうなると同僚がボーナスでハワイに行っているにもかかわらず、イオンモールにしか足を運ぶことができなくなるかもしれません。家族のために、顧客を犠牲にしてボッタクリ商品を売るしかないのです。

さらに、左遷人事もありえるでしょう。
「A君、転勤の命令がきたよ。」
「どこですか。」
「中国の南京。反日デモで閉鎖していた南京支社が再開されることになった。中国政府も絶対に安全と言っているので心配ない。」
「…」

証券会社の窓口で投資信託の相談をすることがどのような結果につながるか、みなさんは、もうおわかりと思います。

金融庁による改革

異色の官僚 森信親氏の金融庁長官就任

しかし、そのような金融機関の態度に大きなメスが入ることになったのです。

異色の官僚の森信親氏が金融庁長官に就任することになったのです。

森長官は、金融機関が、投資家の利益を犠牲にした手数料まみれの投資信託の販売し、更に損失が出ると別の高額手数料の投資信託に乗換えさせる手法を強く批判しました。

積立NISA導入

森長官は、そのような金融機関の悪しき慣習を排除するために、マルキール博士とチャール・エリス氏のインデックス投資手法にそった資産形成を支援する積立NISAを導入します。

そのために、
①市場全体に投資するコストの低い「インデックスファンド」を、
②市場の値上がり、値下がりを気にかけず、一定額をこつこつ投資し、
③再投資(複利)することにより、
ゆっくりと資産を増やすための投資信託の開発を金融機関に要請します。

森長官の説明を聞いた金融関係者は凍り付いたのでした。

しかし、金融庁の要請を無視することはできません。その結果『楽天全米株式インデックスファンド』や『三菱UFJ国際投信のeMAXIS Slim米国株式(S&P500)』のような優れた投資信託が誕生することになったのです。

大手金融機関では売っていない優良投資信託

『楽天全米株式インデックスファンド』や『三菱UFJ国際投信のeMAXIS Slim米国株式(S&P500)』のような優良投資信託が開発されたものの、都市銀行や大手証券の窓口では、購入することはできません。

購入できるのはネット証券となります。米国株投資のための推奨ネット証券であるマネックス証券、楽天証券、SBI証券の3社なら間違いありません。

アメリカ外へもインデックス投資をしたい方へ

アメリカ国内のインデックスを推奨した理由

私のブログの方針として、自分自身が投資している商品を推奨することにしています。それは、金融商品の場合は投資してはじめて理解できることもも少なくないからです。

私自身はイデコでも積立NISAでも、『楽天全米株式インデックスファンド』の積立を行っています。そのために、アメリカ国内単独のインデックス投資信託を推奨しました。

全世界へ投資するための投資信託

しかし、マルキール博士もチャールズ・エリス氏もインデックス投資として、アメリカ単独ではなく、全世界への投資を推奨しています。

私自身は、アメリカ国外へはETFによるインデックス投資を行っています。

しかし、ETFではなく投資信託で全世界に投資したいと希望される方もおられるかもしれません。

その場合は、『楽天全世界株式インデックスファンド』か、『eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)』の評価が高いようです。ただし、私自身が投資をしているわけではないので、この記事では紹介に留めます。

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