質問の回答

【質問の回答】ダナハーの株式交換について

投稿日:2019/12/3 更新日:

 

今回『いろはす』様という投資家の方から、質問を頂きました。

『ダナハーの株式交換について』についてです。

ダナハー(DHR)を保有し続ける理由

ダナハー(DHR)の記事

まず、もととなる記事を添付してみましょう。

ダナハー(DHR)【急成長のグローバル医療器機企業】

今回は、急成長を遂げている医療機器企業ダナハー(DHR)を紹介していきます。ヘルスケアというディフェンシブ株でありながら、急激に業績を上げているグロース株でもある極めて魅力的な投資先です。 しかし、そ ...

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『いろはす』様の質問内容

次に、『いろはす』様から頂いた質問内容を添付してみましょう。

いつも読ませて頂いております。

ダナハーの株式交換について証券会社から連絡がありました。

「お客様が保有しているダナハー(ティッカー:DHR)は同社株主に対し、子会社であるエンビスタ・ホールディングス(ティッカー:NVST)との株式交換の提案を発表いたしました。今回の株式交換の提案に応募すると、お客様の保有株式は最終的にダナハー株式からエンビスタ・ホールディングス株式に換わることになります」

正直このような経験は初めてなもので自分では判断がつかないので意見を聞きたく思い筆を書きました。尚ダナハー(ティッカー:DHR)は10ヶ月前ご購入。5%程評価益です。

DHRを保有し続ける利点

原則として、投資に正解はありません。DHRの保有を続けたとしても、NVSTに株式交換をしても、失敗となる投資ではありません。その上で、私自身の方針と、その理由について記載したいと思います。その内容を参考に、自身で、どのように判断するかを決定して頂ければと思います。

私自身は、DHRの保有を続ける方針です。

もちろん、NVSTは素晴らしい企業であることは言うまでもありません。

しかし、歯科部門の医療器機は、競合が多く、多数の企業が凌ぎを削っています。そのため、利益率は高くありません。

一方、ダナハーの医療器機部門はどうでしょうか。多くの部門で、少数の企業による寡占市場を形成しています。そのため、価格決定力は企業側が握っています。その結果、高い利益率が可能となっています。

NVST投資のメリット

買収されることを狙う投資

では、NVSTへ投資するメリットは何でしょうか。

利益率が高くない歯科領域のNVSTに投資する戦略は、買収されることによるキャピタルゲイン狙いです。

現在、NVSTの時価総額は、44億ドルにすぎません。日本円なら4860億ドルです。

メドトロニック(MDT)やストライカー(SYK)のような世界最大級の医療器機メーカーが買収するには手頃な価格です。

特に、ストライカー(SYK)は、人工関節の市場で大きなシェアを占めています。人工関節のような骨組織は、歯科と同親和性が強く、技術がシナジー効果をもたらすことも期待できます。

防衛的な投資スタイル

しかし、買収されることを期待する投資は、簡単ではありません。

バフェットの師匠であり、バリュー投資の父ともわれるベンジャミン・グレアムの『賢明なる投資家』では、買収狙いの投資は、攻撃的なスタイルと記されています。

まず、グレアムは、投資スタイルを防衛的(受動的)スタイルと、積極的(攻撃的)スタイルにわけています。

その上で、個人投資家に対しては、防衛的な投資を推奨しています。

大多数の投資家は、防衛的な態度を取るべきなのである。

ベンジャミン・グレアム『賢明なる投資家』

積極的な投資を行う場合の覚悟

一方、積極的な投資を行うなら相当の覚悟が必要なのです。

積極的投資家は証券価値に関する知識を相当持っていなければならない。その量たるや、自分の証券取引をひとつの事業として考えるほど必要なのである。この考え方において、受動的、積極的という二つの 立場の中間などないし、どちらかへの移行もない。多くの、恐らくほとんどの投資家は、このような中間に自分を位置づけたがる。われわれはこれを妥協とみなす。このような考え方では、達成感よりも失望を味わうばかりである。

ベンジャミン・グレアム『賢明なる投資家』

グレアムは、買収狙いの投資について『特別な状況』を利用する極めて積極的(攻撃的)な投資と考えています。

投資において特別な状況を利用するということは、やはり特別なテクニックと、特別な感覚を必要とする。恐らく積極的投資家のなかで も、この分野に手を染める人はわずかだろう。

ベンジャミン・グレアム『賢明なる投資家』

個人投資家は、買収狙いの投資のような攻撃的な方法を、主軸の添えるべきではありません。あくまでも、保守的な投資スタイルを基礎とすべきです。

そのため、NVSTへの投資は、最小限に控えた方がいいでしょう。あくまでも、DHRへの投資を主とすべきと考えます。あえてNVSTに株式交換をする必要はありません。

スピンオフ銘柄のハイリターン

ただし、スピンオフされた銘柄のリターンが良好なことも知られています。そのため、ポートフォリオのわずかの割合について、NVSTに投資することについては考慮してもいいでしょう

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